小悪魔な彼


パッと顔を上げると
また小森くんは私を見つめていた。


「な…に?」


「いや…何か母親を思い出して…」

「お母…さんを?」


「はい。」


小森くんは私の手元を見た。


「小さい時怪我すると…母もこうやって手当てしてくれたな。と思って…」


そっか…小森くんの両親て亡くなってるんだよね。


「…だけど…」


「へっ?」


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