小悪魔な彼


小森くんは突然私の手を掴んで


「母親にはこんなこと…しなかったですけどね?」


「…え?」


ゆっくりと私の掌にキスを落とした。


「ありがと…」


そして今度は近づく顔。


こ…これはヤバくない…?


「ちょっ…小森くん…?」


この場から逃れたいのに
私の体はびくともしなくて…


ただ小森くんの綺麗な瞳に吸い寄せられるかのように


自然と唇を重ねていた。



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