小悪魔な彼


「うちの親父の仲間がゆかりちゃんを傷つけたなら…本当に申し訳ないと思う。


だけど……私は親父たちとは違う!」


「…え?」


「私は、あいつらの仲間じゃない!!
小森くんを…巻き込まないで…!」


「あ…ははははは!」


―え?


倉庫にゆかりちゃんの乾いた笑いが響く。


「何が可笑しいんだよ!」


「だって…それってかなり無責任じゃない?」


鋭い目付きで私を見る。


「無責任…?」


「だってそうじゃない?
親のことだから知らないって…
よく言えるわね、簡単に。」




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