消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。



全くもって意識の外なんだなと、それはそれで思うところはあるけど。


初めてまともに目が合ったんだ、当然だろう。



とりあえず、助かった。


自分がどうにかなってしまうんじゃないかとさえ、思ってしまったくらいだ。


色々と考えてしまって、途端に羞恥が湧き上がってくる。



再三思う。


本当に情けない。


それが立派に板に付くほどには自信を失くす。


いや、でも……



ただ、怖いとも思う。


彼女に想いを伝えて、拒否された時のことを考えるだけで胸が苦しくなる。


話すことはおろか、もう目も合わない、きっと同じ電車に乗ることも申し訳なくなる。



見知らぬ相手から告白されるだけでも、彼女にしてみたら恐怖かもしれない。


それが当たり前だろうな。



考えを変えてみる。


彼女がもし、不愉快そうな顔をしたとしたら。


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