消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。



「落ち着いて落ち着いて。そんなに慌てなくても映画は逃げないよー」


「え、いや、そういうわけじゃ…」


「そんなに楽しみなんだねえ。こうなったら張り切って2本立て行ってみよっか!」


「そっ、それは…!」



無理!ごめんなさい、本気で無理です!!


慌てる僕を尻目に、「冗談だよ」と笑って言った彼女はすっかり僕の扱いを心得ている。


恐ろしい…。


素直にそう思ってしまったのは否めない。







映画館に着いて、券売機でメニューに沿って選択していく。



「畑中さんが見たい映画のタイトルは?」


見たところ、それらしいものはない。


次のページかな、とスクロールしようとした横から畑中さんの細い指が伸びてくる。


「これだよ」


どれどれ、と選択されたタイトルを覗く。


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