初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「クルミちゃん、俺の部屋行く?」
「え?いいの?」
「ん。しばらくこの二人、これで盛り上がってるはず」
アルバムに夢中になりだした二人を見て言う相良さん。
私は一通り見せていただいたからとりあえず満足。それにせっかく相良さんの実家に来てるのだから彼の育ったお部屋も見てみたい。
「母さん、ちょっと部屋行ってくる」
ペコリと頭を下げて相良さんのあとからついていく。そんな私たちに気づかないままの二人。
「な?聞こえてないだろ?」
「ふふ、夢中で見てたものね?」
想い出を振り返って二人が見てるのは子供たちの成長の姿。姉妹仲がいいからその子供たちも当然……、
「桃華ちゃん、子供の頃から可愛いかったのね?」
「可愛いっつうか、全然かわんねーよ。まぁ最近、ちょっとは成長したか」
生まれた時から大切に見守ってたのは写真からも十分伝わってきた。兄妹のように、いやそれ以上の関係なのかもしれない。
相良さんの子供の頃の事も知りたいと思ってた。だけどここに来て知れば知るほど……。
「ここ、俺の部屋」
相良さんの声にふと我に返った。
いつのまにか自分の思考の中に捕われてた私は気を取り直して頷いた。
過去を知りたがったのは自分。当然、そこに私はいない。だけど今、相良さんの隣にいるのは私。
それだけで幸せなはず、なのに。