初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

「それじゃ、行ってくる」

「気をつけてねー」

そんなやり取りをぼんやり見てた。

「母さん、クルミちゃ―――」
「はいはい、苛めないわよ。ほんとに信用ないわね」

ケラケラと笑い飛ばすお母様に相良さんは二の句が継げずにそのまま出かけて行った。

「潤季はあんなに過保護だったのね?」

「え?」

「まぁ、それだけクルミちゃんのこと大事にしてるのね」

お母様にそんな風に言われると答えに困ってしまう。確かに大事にされてるんだと思う。だけど過保護って……

「ほんと桃華ちゃんの彼の事、言えないわよね。あ、知ってるのよね?彼の事も」

「え?あ、はい」

冷たい感じの印象なのに、桃華ちゃんを見つめるまなざしはこっちが恥ずかしくなるぐらい甘い。

「最初はお付き合いも反対してたのに、今では自分が同じことしてるんだから」

桃華ちゃんの付き合いを反対してた?そんなこと今まで聞いたこともなかった。

確かに桃華ちゃんの彼とはそんなに仲のいい感じもなかったけど、親戚の子の彼氏となんてそんなものだろうと思ってた。だけどそれだけが理由じゃなかったって事?

「……そう、ですか」

そこからはお母様の話に相槌を打ってはいたけど、何を話したのか全く覚えていない。
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