初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
「だからさ、クルミちゃん。そういう表情って」
そこまで言って顔を背ける相良さん。
そういう表情って言われても見えないんだから、そんな事言われても困る。ていうかどんな表情?少し気だるい体を起して相良さんを見上げるようにすると、
「あのさ、煽ってる?」
「煽っ、て……ない」
私はそう言って俯いた。だって相良さん。シャツは羽織ってたけどボタンを止めてなくて。こういうふとした瞬間にいつもドキっとさせられてる。こっちこそ、同じ言葉言いたいぐらい。
「ハハ、また襲わないうちにシャワー浴びてくる」
ポンと頭に手を乗せて、ベッドを抜けてく相良さん。
なんだかちょっと寂しくて、ふと手を伸ばしてシャツを掴んでた。
「あ、」
振り向いた相良さんのシャツをパッとはずして、
「ごっ、ごめ……あのっ」
背を向けてた相良さんはクルリを振り返ってすぐにベッドを軋ませた。
「やっぱ今は離れたくない」
そして優しく瞼に口付けるとそのままギューっと強く抱きしめてくれた。
あーそうだ。離れたくなかったんだ。
ただこうして抱きしめあっているだけで満たされていく想い。
体の繋がりも
心の触れ合いも
そのすべてが重なってひとつになる。
「…うん、私も」
その想いが重なったからこそ。
「……ごめん。今夜は離してあげられそうにない」