雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。





「美雨ちゃんともっと話したくって!」




だから遊ぼう?と、ニコニコ笑顔で私に手を差し出してきた。




和樹くんのその笑顔を見ると、なんだか断れない。



まるで、小さな子供にお願いされているような、そんな気持ちになる。




でも、和樹くんと二人っきりはちょっと嫌...かな。

あんまり話したことがないから、そう思ってしまうんだと思うけど。




返事に少し困っていると、いきなり和樹くんの手に誰かの手が重ねられた。




「俺が遊んでやるよ、和樹」




その声は私の頭上から聞こえ、顔を上げる。



すると、そこには、顔は笑っているのに、目は笑っていない太陽がいた。



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