雨の日に傘をさして、きみにアイにくる。





「美雨は、もう少し自覚を持った方がいい」


と、わけのわからないことを言われた。




自覚?
なんの?


太陽の言いたいことがわからない。




「じゃあ、帰るか」




机の横にかけてあった鞄を持ち、帰ろうとする太陽。




待って!と、心の中で叫ぶ。



ここで聞かなかったら、きっともう聞けない。



そんな気がして。




―――グイッ




そう思った私の体は、自然と動いていた。


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