この暴君、恋すると手に負えません
「とりあえずシャワー浴びてくる。一緒に来るか?」
暴君は悪戯な笑みを浮かべて私の反応を楽しんでいるようだ。
私は顔を背けながらむっとした表情で呟く。
「丁重にお断りします!」
「そうか、じゃ心の準備しとくんだな」
「……心の準備って?」
私はその言葉に反応して不思議そうに暴君を見つめた。
すると暴君は器用にシャツのボタンを片手で外しながら答える。
「俺に襲われる覚悟、できてんのかよ?」
――やっぱり私はもうこの男から逃れられない運命なのか。
「先に寝てんじゃねぇぞ?後でたっぷり可愛がってやるよ、虹美」
「あ、ちょっ、帝さん!?」
暴君は背を向けたまま手をひらひら振りながらバスルームへと足を運んだ。
一人ベッドに取り残されてしまった私は足音を立てないように部屋から逃げ出そうと目論んだ。
すると上半身が露になった暴君が不意にバスルームの扉を開けた。