この暴君、恋すると手に負えません
「桐生さんは光希さんの事、好きなんですか?」
「……なっ、急にまた何だ!?」
桐生さんはあからまさに照れるのを見るとやはり光希さんの事が好きなのだろうか。
以前、帝国ホテルで起こった誉さんのシナリオによって起こった事件を思い出した。
「この前の帝国ホテルでの件ですけど。あの時、光希さんの事を庇ってましたよね?全部桐生さんが自分でした事にしようとして嘘ついてたから、おかげで犯人の検討がついたんですけど」
「……あの時は本当にすまなかった。だけど私はあくまで誉様のシナリオに忠実に従っただけだ」
「いいえ、あれはシナリオじゃなく桐生さんの意思じゃないですか?私には演技には見えませんでした」
すると桐生さんは私の肩に頭を預けながら、目を手の甲で覆って呟いた。
「……全く、虹美と話していると調子が狂うな」
そんな照れ隠しをしている桐生さんの姿も一段と可愛かった。