この暴君、恋すると手に負えません
「急にお邪魔してごめんね、虹美ちゃん。またね」
「はい、またっ」
そして光希さんの背後から桐生さんが後を追って姿を現す。
私も耳元で耳打ちをすると、少し照れ臭げに笑って光希さんと一緒に歩き出した。
”私の事も円華でいいぞ、虹美”
単純に嬉しかった私は自然と笑みを浮かべた。
途中途中、慣れないヒールに膝ががくっとする桐生さんが気に掛かったが、さり気なくエスコートする光希さんを見るとほっとして見送ったのだった。
すると帝さんはそのまま私の部屋へと入って、ソファーに深く腰を落とした。
私も後に続いて部屋の中に入ると、扉をお尻で閉めてぽつりと呟く。
「うまくいったみたいでよかったですね?帝さん」
「あぁ、あいつがここに逃げ出すのは予想外だったがな」
そう、実は桐生さんが部屋に訪れる前に届いたメッセージは帝さんからだったのだ。