この暴君、恋すると手に負えません
「虹美、大丈夫か?」
帝さんは心配そうに腰を落としたかと思えば、私を軽々と抱き上げた。
「……悪いな。虹美と二人きりにしてもらえないか?」
円華さんと瑛斗はその言葉に互いに顔を見合わせて、光希さんの両腕を掴み上げてそのまま引きずるよう歩き出す。
「あっ、ちょっと待って!?」
すると光希さんは二人の腕を振りほどき、慌ててポケットから何かを帝さんに投げつけた。
帝さんは片手でそれを受け取り、掌を広げて中を見るなり意味深に口角を吊り上げる。そして光希さんも意味深な笑みを浮かべて、そのま二人の執事とともに姿を消したのだった。