この暴君、恋すると手に負えません
するとそれを見兼ねた暴君は私を抱き上げた。あの綺麗な瞳で真っ直ぐに私を見つめながら呟く。
「俺も一緒に行ってやる。だから怖くても行くんだ。これは命令だ」
「命令って。こんな時に何言って......っ」
「お前は俺と契約を交わした。だから俺の命令にも歯向かう事は許さねぇ」
朱鳳帝はやはりどこまでも暴君だ。
人の気持ちも知らないで、こんな時に命令だなんて権力振り翳してくるなんて。
でもーー......
「......分かりました。従います」
「よし、行くぞ」
根っからの悪い奴ではなさそうだ。