この暴君、恋すると手に負えません



男は非常口の扉を開けると階段を上ていった。私もそのまま後を追い、気づいたら屋上に辿り着いていた。


「やっと、追いついた......っ」


私は息を切らして膝の上に手をついていると、男はそのまま私を真っ直ぐに見つめた。

そして隙を見て男は私に襲いかかった。男は私の首に腕をかけ、ぐっと力を込めて絞めている。


「......っ、離し、てっ」


息が次第に苦しくなるのを感じながら、私はその腕から逃れようともがいた。首を絞める腕の隙間に無理矢理手を入れ込み、男の腕をぎゅっと握り締めた。


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