この暴君、恋すると手に負えません
「ーーという事で、桐生さんが辞めようとしてますけどどうしますか?」
『愚問だ。辞めさせるわけねぇだろ!!』
二人だけの屋上に響き渡ったとある人物の声に、目の前にいる有能執事は静かに頰を濡らしていた。
「み、帝様っ!?」
そう、私は屋上に向かう途中、目を覚ました暴君から電話が掛かってきていた。そしてそのまま切らずにポケットに携帯を忍ばせていたのだ。
だから、私たちの会話を全て暴君は聞いていたのだ。