この暴君、恋すると手に負えません



桐生さんの姿が見えなくなると、暴君と私の二人きりになってしまった。

「あの、聞いてもいいですか?」
「何だ?」
「どうしてあの覆面の正体が桐生さんだって分かったんですか?」


そう、実は電話が掛かった時に暴君は私にこう言ったのだ。


"桐生を捕まえてくれ"と。


それはあの覆面の正体が分かっていたから
言えた事だろう。

「俺の意識が遠のく前に聞こえたんだ。帝様、お許しくださいってな。んなこと言う奴なんて限られてるだろ?」
「......確かに」
「それより何があったんだ?説明しろ」
「分かりました。でも約束してほしいことがあります」
「何だ?」

暴君は私を見つめながら首を傾げた。私は屋上から見える眩い星空を見つめながらこう呟いた。


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