七色セツナ。1

恭弥の立ち位置。





「よっしゃ!

今から決起集会でマック行くぜ~」


コタがクラス中に聞こえるように叫ぶ。


大して声を張り上げなくても、充分に聞こえるのに。


「部活のヤツは、部活がんばれよ。

部活、バイトねェ奴、マックだぞ!」


「ユカは?」


花凛がユカに問いかける。


「あ、これから委員会だから。

今決まったの、提出してこないと」


「じゃあ、ユカちんには俺が明日、お昼をご馳走するよ」


ニッコリと恭弥が微笑む。



「ありがとねー。

恭弥くん。

じゃあ、私行ってくるからー」


「ユカ、がんばって」


花凛と恭弥に手を振られ
ユカは
先ほど決めたメンバー表を持って、教室を出て行った。


他のクラスは
もうHRが終わったようで、
廊下には部活に向かう者、帰宅する者で
ユカの後ろ姿は、すぐに見えなくなった。



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