七色セツナ。1
「確かに……
好きなバンドも一緒だった……」
「しかも、
料理も美味い、カワイイ。
・・・だから、特別になりたい。」
恭弥は
朱羽をチラッと見る。
「・・・ライバルが多いけどな。」
「俺も、負けねーよ?」
朱羽が
フッと微笑んだ。
湿気を纏った風が、
3人の体に纏わりつく。
黙ったままだが、
それぞれの頭の中には
女たちが残していった
小さなトラブルが消えないでいる。
・・・誰も、ここから動く事はしなかった。