七色セツナ。1




「運良く
撒く事ができて、
ちょうどバスが来て飛び乗った。

そのまま駅には行かず、
俺たちがいたblueに来た」


「何にもなかったんだな?

ユカちゃん」


マスダがユカを見る。


「うん。大丈夫」


「良かったなー」


クラス中が、ホッと息をはいた、が


「余計な協定が、結ばれたけどね……」


ユカが
ボソッと呟いた。


「協定?」


皆が首を傾げる。


「ここからだ。

オメーら、よく聞けよ?」


コタが、皆の顔を見回すと、
続きの言葉を朱羽に促す。


「女たちを守れ」


誰が決めたという訳でもないが、
このクラスの王は誰か?

と問われたら皆、
朱羽の名をあげるだろう。


普段から口数が少ない朱羽の言葉に、
その場にいる皆は黙り込んだ。



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