大切なものを選ぶこと




「国外追放ッッ、確かに国外追放かも…」




なぜか葵ちゃんはツボに入ったらしい。




大爆笑し始めてしまった。






「ワーカホリックなんだよ兄貴は」





「ワーカホリック?」






聞き慣れない言葉に聞き返してしまった。




『蓮さんは変人だからねー』と楓さんが言っているのが聞こえてしまった…。





「寝ている時以外は常に仕事してるんだよ兄貴は…」





「……は?」





「しかも超ショートスリーパーだから、寝ている時間も2~3時間なんだよ」






え…マジ?
そう思って、蓮さんに視線を向ければ、意味深な笑みを返された。




あ、ガチなんだ…。





「兄貴は一日20時間労働を40連勤とか普通にするんだよ。休めって言っても休まないしな」





「だから国外追放…」





「ま、そういうことだ。一か月とか二か月とか休みなしで働く代わりに、仕事用のスマホは没収して海外旅行させてるって感じだな」





「蓮さんは変人で天才だから10か国語くらい話せるのよ。それに、死ぬほどお金持ちで数少ない趣味が海外旅行だから、お父さんの命令で一か月から二か月くらい海外で休暇ってわけ」






さっき葵ちゃんがハイスペックって言ってたけどこういうことか…。




楓さんも言ってるくらいだし、語学堪能で恐ろしいくらい頭が良いっていうのも事実なのだろう。




2~3時間しか寝ないで平気って…ナポレオンとかエジソンみたいだ。




やっぱり天才肌の人ってこういう感じなのかな。






「そういうことになりますので、一年の三分の一は海外にいます」






国外追放ってそういうことか…。






この家も本当は蓮さんの持ち家だって弘翔が言っていたからお金持ちっていうのも本当なんだろう。




頭が良くて(日本で一番頭のいい大学出身…)、経済力があって、容姿端麗スタイル抜群で仕事ができるって…天はこの人に二物も三物も与え過ぎな気がする…。




ハイスペックすぎる…。







「よし、そういうことだから楓は早く帰れ!あと葵も!」





「そういうことってどういうことよ弘。聖ちゃんが謝りに来るまでは絶対に帰らないわよ!」







あ…そう言えば…
私がさっき葵ちゃんと弘翔のことを勘違いしてしまった理由の話が途中だった。





弘翔に恋路の手伝いを頼んでいたとか何とか…





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