王太子の揺るぎなき独占愛
「会えない間、ずっとこうしたかったんだ」
かすれたレオンの声がサヤの耳元を震わせ、首筋にあった唇は迷うことなくサヤの唇を探し当てた。
サヤが驚く間もなく、レオンは唇はサヤの唇に重なり、うかがうように動く。
「サヤ……。口を開いて」
レオンはサヤの反応を待つのももどかしいように、舌でサヤの唇を開くと、そのまま強引に舌を差し込み、サヤのそれを絡めとった。
最初はぎこちない動きでそっと応えていたサヤだが、貪るようなレオンの口づけを受け、次第に無我夢中で応えるようになった。
背後からサヤの顔を覗き込むようにキスを続けていたレオンは、いつの間にかサヤの前に回り、キスを続けた。
レオンの手はサヤの首筋と後頭部に置かれ、サヤは身動きが取れなくなった。
しかし、サヤもレオンと会え、こうして強く求められることがうれしくてたまらず、気づけば自分からレオンの首に抱きつき、キスを求めた。
「ん……。で、殿下、あっ」
レオンはサヤがキスを感じて漏らす声を聞き、いっそう強く引き寄せた。
赤く染まった頬にかかる髪をそっと後ろに梳き、サヤの顔のあちこちを唇でたどる。
恥ずかしさと甘美な刺激が入り混じったひととき。
ふたりの吐息が重なり、部屋に響く。
ふと唇への熱が消え、寂しさを感じたサヤは、求めるようにレオンの顔を引き寄せた。
「サヤ、俺は、お前のことをずっと……」
サヤから求められ、うれしくて思わず漏らす言葉。
レオンはサヤへの思いを伝えるべく息を整えるが、そのとき、部屋をノックする音が響き、ハッと体を起こした。