王太子の揺るぎなき独占愛



 サヤはレオンの手を頬に押し付けた。
 すると。

「あ、ここ、痛くないか?」

 レオンはサヤの腕を指さした。

「え?」

 レオンはサヤの手から自分の手を引き抜くと、そのままサヤの腕を取った。

「ここ、温室で倒れたときに打ったんだな。痛むか?」

 サヤの右手には、5センチ程度の青あざができていた。

「さっき、温室で倒れたときにぶつけてできたんだろうな。ちゃんと受け止めたつもりだったんだが」

 青あざにそっと触れながら、レオンが申しわけなさそうに顔をしかめた。

「ほかにはないか?」

 レオンは体を起こして上掛けを取ると、サヤの腕や足を確認した。
 躊躇なく夜着をめくりサヤの足を動かして青あざを探すレオンに、サヤは再び顔を赤くする。
 そして左右の腕も順に確認すると、レオンはホッとしたようにうなずいた。

「腕の一か所だけだな。あとはキレイな肌だ」

 サヤが照れることなど構わずそう言ったかと思えば、レオンは腕の青あざに口づけた。

「えっ……」

 サヤは思わず声をあげた。

 口づけられた場所が熱を持ちドキドキする。

「今は痛みがなくても、じきに痛むかもしれないな」
「そうですね。でも、これくらい大丈夫ですよ」
「いや、ひどくなると大変だから……ちょっと待ってろ」
 
 レオンはそう言うと、ベッドを降りて奥のクローゼットに入っていった。



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