クールな社長の溺甘プロポーズ
かっこいい……。
あれなら皆、ついつい群がり目を向けてしまうわけだと納得できた。
このビルでは見慣れない顔だから、どこかの会社の関係者かな。
それとも、ここで働く恋人でも迎えに来たとか?
だとしたら、あんなイケメンを捕まえる彼女もまたどんな魅力的な人なのか気になってしまう。
「あっ、澤口!」
遠目から彼を眺めていると、私を呼んだのは他の部署の女性社員たちと集まる柳原チーフだった。
彼女も帰りがけに彼をみかけ、女子たちではしゃいでいたのだと思う。
「柳原チーフ、あの人誰ですか?」
「さぁ?でも超かっこいいからつい見とれちゃって!誰か待ってるのかな」
うっとりとした目で私から彼のほうへ目を向ける。そんな柳原チーフにつられる様に私も再度目を向けると、彼はこちらを見ていた。
ばち、と合った目と目に偶然かなと一瞬思ったけれど、次の瞬間には彼はこちらへ向かってずんずんと歩いてくる。
「さ、澤口!あの人こっち来た!なんで!?」
「え!?わからないですけど!!」
なぜこちらへ向かってくるのか、全く分からず柳原チーフと慌ててしまう。
すると彼は私の目の前に立ち、足を止めた。
遠目で見るより大きな彼は、157センチの私より20センチ以上は大きいと思う。
綺麗な肌、真っ黒な瞳。やっぱり、この距離で見てもかっこいい。