クールな社長の溺甘プロポーズ



「やっぱり飲んじゃったんだ……それお水じゃなくてお酒!」



いつもの彼なら、きっと気付けただろう。

けれどよく確認もしないくらい、怒り心頭だったのだと思う。



大丈夫かな、吐いちゃったりしないかな。

俯く彼の顔を慌てて覗き込むと、その目は虚ろだ。



「大丈夫?気分悪い?」



悪いようなら横になって……と意外とがっしりとしたその体を支えながら、リビングへと向かう。



すると彼は突然私の体に重心を預けるようにのしかかる。

当然支えきれず、私は彼とともに近くにあったソファに倒れこんだ。



「いたた……もう、重い」



柔らかなソファの上、大倉さんは横に倒れこんだ私を組み敷くような体勢だ。

うつろな目をした彼からは、かすかにアルコールの香りが漂う。



「お、大倉さん……?」



そしてじっと私を見つめたかと思えば、次の瞬間大倉さんは私の頬に手を添えて、頬にキスをする。

そのまま、まるで愛でるように、ちゅ、とひたいや鼻にもキスをされ、くすぐったさに声が漏れた。



な、なにをいきなり!?

はっ、そういえば以前お父さんが、大倉さんは酔っ払うとキス魔になるって言ってたっけ……!

嬉しいような、恥ずかしいような、複雑な気持ちでされるがままになっていると、大倉さんは私の体をぎゅうっと抱きしめる。



「お前はなんでそんなにかわいいんだ」

「は、はい!?」



か、かわいい!?



「お前は、俺がどれだけ星乃を好きかわかってない」



大倉さんが、私を、どれだけ?



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