永遠の愛を(番外編も完結)
「美麻?そんなに痛かった?」

気づくと背の高い先輩が身を屈めて私の顔を覗き込むような姿勢で見ていた。

「うわぁ…だ、大丈夫です。」

と、後ろに一歩下がりそうになった私の腕に先輩の手が触れ、私の体は少しだけ端っこに寄せられた。

慌てて後ろを振り返ると、後ろから来ていた別の誰かが私たちの横を通り過ぎて行くところだった。

「またぶつかるところだったよ。」

「ありがとう、ございます。」

「…赤くなってる。」

「え…」

先輩の人差し指がツンツンと鼻先に触れたと思ったら「ここも…」そう小さく呟いて今度は唇に先輩の親指が触れていた。

下唇を親指で撫でられ閉じていた唇がほんの僅か開かれた。

「美麻…」

彼の唇が目の前でそう動いたのが見えたその直後、唇に柔らかい感触が触れていた。

指とは違う…先輩の唇だった。
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