永遠の愛を(番外編も完結)
かばんから鍵を取り出して玄関ドアを開ける岡田君を後ろから見ながら、本当に誰もいないんだ…と今更ながらに思った。

流されるようにここまで来てしまったけど、このままでいいの?

もう一度、自分の心に問いかけるけど私に拒否権など無かった事を思い出し促されるまま中に入った。

「…お邪魔します」

吐き出される息が白くなるほど、誰もいない家の中はひんやりと冷えていた。

「はい。足元冷えるからどうぞ。」

出されたスリッパを有り難く履いて彼の後をついて行く。

リビングと思われるドアを開け中に入ると、その中に2階へと続く階段があった。

彼は迷う事なく階段に足をかけそのまま上がる。

どちらにしても家の中に二人きり…というこの状況に変わりはないけどやっぱり何かが違う。

ヨシおばあちゃんの家に居候させてもらってた時でさえ、先輩の部屋に入ったことはなかった。

こんな時なのに、そんな事を思い出していた。
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