永遠の愛を(番外編も完結)
母がいなくなった当時の記憶が蘇ってくる。

忘れようと無意識に心の片隅に追いやっていた記憶と共に、当時感じた様々な感情も一緒に。

母の手がないと眠れないくらいの甘えんぼうだった私は、母の温もりを突然失ったあの日から、夜になるとは泣いて毎日祖父母を困らせていた。

そして最後は泣き疲れて眠る。

毎日がそんな繰り返しだった気がする。

当然といえば当然だけど、あの頃の私は祖父母たちの寂しさや悲しさを理解するなんて事は出来るはずもなく、ただ自分の感情に正直に生きていた。

あの頃の祖父母たちの気持ちを考えると、胸が潰れそうになる。

いつから泣かなくても一人で眠れるようになったのか。

もう覚えてはいないし、思い出せない。

あの頃の記憶に蓋をした事で、本当に無かったことのように消えてしまった記憶もあるかもしれない。

父親の事を覚えていないように。
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