永遠の愛を(番外編も完結)
人間あまりにも驚くと、可愛く『キャッ!』なんて声は出ない、と思う。(多分)

野太く震えたような声に、振り向きざまにすぐ目が合った先輩が

「……ブッ…」

と吹き出した。

恥ずかしさと、悔しさのような感情がごちゃ混ぜになる。

「笑うなんて…失礼です。そ、それよりどうしてここにいるんですか?」

羞恥で赤くなっているはずの顔を見られたくなくて慌てて前を向く。

手に持っていた先生からの差し入れの晩御飯もカバンの一番上に押し込んだ。

まだ心臓が少しバクバクしている私に先輩は笑いがおさまってから

「やっぱり玄関、寒かったから。脅かすつもりはなかったんだ。一応、声もかけたけど聞こえなかったみたいだな。悪い。」

と言った。
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