【加筆・修正中】恋した君に愛を乞う

「では最後に僕で締めたいと思います。僕は剣崎直哉です。ここにいる男性陣とは大学時代からの友人で……」


この人イケメンなだけじゃなく、話し方も上手いんだ。
私が最近出会うイケメンは顔がいいだけじゃない人が多いなあ、なんて自己紹介の緊張から解放されのんきに考えていたけど。


「……で、好きなタイプは控え目な女性です。なので今日はそれにガッツリ当てはまる子がいるようなのでテンション高めです。よろしくお願いします!」


という自己紹介が終わるやいなや、ヒュー、と囃し立てるような声が上がり、女性側からはクスクス笑う声が聞こえてきた。
うつむいて聞いていたので、盛り上がってるなあと思いつつ顔を上げると皆さんの視線が私に注がれていて。

そして今自己紹介を終えた剣崎さんがいつの間にか私の真正面に座ってこちらをじっと見つめていた。


「よろしく、佐伯さん」

「え?あ、はい、よろしくお願いします」


状況が飲み込めていない中、よろしくと言われたので返しただけなのに、なぜか周囲がさらに騒がしくなって戸惑う。
阿川さんはものすごく楽しそうに「席替えしよう!」と言ってあれよと言うまに私を剣崎さんの隣の席へと着席させた。
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