車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
「まったく……あ、ほら。海利
肉ばかり食べてないで野菜も食え。
翼も……」
呆れながら早川兄ちゃんは、焼いていた野菜を
2人のお皿に乗せてきた。
「あ、俺ピーマン嫌いだから
乗せるなよ!?」
「ふざけるな。ボケナス」
文句ばかり言った。
だが、聞いていなかった訳ではない。
俺は、早川兄ちゃんが何で
こんなに面倒見が良くて俺や美堂に
優しいのかが分かった。
性格もだが、俺らの辛さを
経験を通して理解してくれているからだ!
その彼女も馬鹿だな。
こんないい男が居るのに
他の男を選ぶなんてさ……。
俺が、もし同じように千花が
高橋を選ぶことになったら
俺は、普通に接してやれるだろうか?
いや、絶対な無理だな。
2人にぶつけて喧嘩してしまう。
そう考えると許そうとした早川兄ちゃんは、
どんなに辛くて、優しいのだろうか。