車椅子バスケ~希望の架け橋~(翼ver.に変更)
一瞬だが表情を暗くする美堂。
どうして……そんなに
恋愛を拒むんだ?
「……海利……」
「お前……何で、そんなに恋愛に対して
消極的なんだよ?
まるで最初から諦めているみたいに」
心配そうな表情をする早川兄ちゃんと違い
俺は、ストレートに聞いた。
すると美堂は、食べながら
「……だってそうだろ?俺は、車椅子だ。
好きな奴に老人介護みたいなことをさせる気かよ」
そう言ってきた。
「そんなの好きなら出来るだろ!?
それぐらい」
「……甘いな。そんなのただの綺麗事だ。
お前は、歩けるからまだいい。
千花も幼なじみで、それ以上に強い絆がある。
だが、何もない男女が
介護みたいな人生を自ら望んでやると思うか?
出来ると思うのは、自惚れの強い最初の時だけだ。
過酷なことにいずれ耐えられずに
逃げ出すに決まっている」
「お前と俺では……立場が違うんだ。ボケ」
冷たい表情で言ってくる。