ぎゅっと、隣で…… 
「俺も。また……」

 優一は、言い掛けた言葉を止め、少し遠くを見てから南朋へと目を向けた。


 顔を上げた南朋は、優一と視線が重なり、鼓動が早くなり沈める事が出来ない。


 優一は、ふっと柔らかく顔を緩めた。


「また、来週も行こう?」

 優一は、ふっと柔らかく顔を緩めた。


「えっ いいの?」

 南朋は、思ってもいなかった言葉に、信じられず聞き返してしまった。


「うん。本屋に六時半な」


 優一の言葉が、嘘でないと言っているようで、南朋は高鳴る気持ちを隠しきれない。


「うん」

 南朋は、目を輝かせて肯いた。


 家までの道を、並んで歩きながら、また、会える。

 また、こんな時間を過ごせる事に、南朋の胸はキュンと音を立てた……




 それから、毎週金曜日には、南朋は優一が来るか分からないが、本屋へ足を運んだ。


 この関係がなんなのか分からないが、ただ、南朋は優一に会いたかった。
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