キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

うちのクラスの横で練習している……多分3年の先輩方だろう。


その中心にいる、この世のものとは思えないような美少女が、物凄い形相で私を睨みつけていた。


何で私睨まれてるの!?!?



「確かアレ、3年の城之内先輩だよ。何でもあの大手自動車メーカーの社長の娘らしく、2年の時から五十嵐様につきまとってるんだって。五十嵐様に近づく女子という女子が嫌がらせされて泣かされたって聞いたことある。美少女なのに、超性格悪いんだって」


「そ、そんな人が何で私を睨んでるの!?」


「そりゃ西園寺さんが、今一番五十嵐様と仲がいい女子だからでしょ」



だから、その仲がいいってのが間違ってるんだってば!!



「野々原さんだっているじゃん!毎日生徒会で会長と顔合わせてるよね!?」


「野々原さんは別。あれはどう見たってただの戦友だもん」


「えぇ〜!」



そうこう話してる間にも、城之内先輩は目からレーザービームが出るんじゃないかってくらい睨んでいて、手に持ってるバレーボールを今にも握り潰しそう。


めっちゃ怖いっ!!!


すると、何を思ったのか城之内先輩は数人の女子を引き連れて、こちらにやってくるではないか。


ギャーー!!殺られる!!


ちょ!マジで怖いって!!来るな!!


会場の設営にあたっている会長は、私のこの事態に気付くわけもなく、先生方と楽しそうに笑ってるやがる。
< 114 / 184 >

この作品をシェア

pagetop