キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜

「ちなみに、悲報なんだけど、明日の一回戦目で彼女達とあたるから……」


「えぇ!?!?」




かくして、波乱の球技大会が始まろうとしていた……。











「私達の一回戦目は結構後だから、まず男子バスケの応援だね!」



とうとうやってきてしまった球技大会当日。


学園自慢の広い体育館を二分割して、バレーとバスケのクラス対抗トーナメント戦が始まった。


普段だだっ広いばかりの体育館が、今日は熱気で溢れ返っていて、ただでさえ梅雨のせいで湿っぽいってのに、室内の気温まで上昇してるように感じる。


お喋りばかりでやる気のないクラスもあるけど、景品がかかってるからか比較的どのクラスもやる気満々で、普段とは違う行事ならではの独特の緊張感が漂っていた。


「さ、西園寺さん大丈夫?顔色がなんかすごいことになってる……」


「だ、大丈夫……」



……なわけがない。



かくいう私はというと、まだ始まったばかりだってのにバッチリこの空気にのまれていた。


バスケ班の待機場所まで一緒に向かっている野々原さんに、必死に背中をさすられるほど真っ青な顔をしてるらしい。


そう言えば私、去年は球技大会をさぼったんだよね。


だから、知らなかったんだけどさ?


球技大会って、こんなに大勢の前でプレーするものなの?
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