キミに拾われ、恋して、知って。〜鬼生徒会長と同居はじめます〜
「五十嵐くんは毎回学年トップだしね!」
「会長は去年の首席入学者ですしね」
「気にしない気にしない!」と言って笑う野々原さんと、何だか会長のことを自分のことのように自慢気に語る小森。
うちの生徒会はサイボーグの集まりなの?
ねぇ、そうなの?
なんなのもうっ!
余計に監視とかされたくない!
「そ、そもそも!!アンタ達、根本的な問題を忘れてる!!自慢じゃないけど私、一年の時まるで授業を聞いてなかったの!それなのに二年になって急に、“はい。テストで全教科70点以上取れ”とか言われたって無理に決まってるでしょ!?」
普段の授業だって、一年の基礎ができてないせいでチンプンカンプンだってのに!
もっと現実を見てよ!!
「安心しろ」
「どうやって!?」
「いいから落ち着け。そもそもお前は難関私立のこの学園に入学できたんだろ?根っから勉強が出来ないわけじゃないのはわかってる」
「う"っ……」
いや、確かに中学の時はそこそこ勉強が出来た方だと思う。
どうしても県内トップの公立高校に入りたかったから、それなりに勉強もしたし。
勉強自体嫌いな方ではなかったから。
だけど、一年のブランクは大きすぎるよ……。