きみだけに、この歌を歌うよ




「菜々がもってるソレ、でっかい線香花火みたいでなんか綺麗だな」

「私は愁がやってる花火の光が、青くて綺麗だなって思ってたよ」



そう言って私たちは、同じこと考えてたんだって笑いあう。

私と愁の花火がほぼ同時に消えて、あたりはまた暗くなる。



「菜々、この70秒ってやつやってみる?俺は極太スパークってやつやろうかな」

「うん、やってみる。ありがとう」



差し出された花火を受けとると、愁がチャッカマンで火をつけてくれる。

熱いから気をつけろよ、って。

そんな愁の優しさが、嬉しい。

付き合っているときも、愁はいつも私のことを気にかけて、優しい言葉をかけてくれていたよね。



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