きみだけに、この歌を歌うよ
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あれから10日が経った。
「菜々、本当にひとりで行くつもりなのぉ〜?一緒に行こうよぉ、私も行くのにぃ」
スマホから聞こえる梓の声は、なんだか不満そうだ。
「私も行くってさ……伊崎くんも一緒にいるんでしょ?」
「あったりまえじゃん〜。私はひとりでショッピングモールには行けないもん。寂しいしっ」
「じゃあふたりきりでデートしてきなよ」
梓から伊崎くんと付き合うようになったって聞いたのは、浜辺で一緒に花火をしたあの夜のこと。
あの日から梓は、ほぼ毎日伊崎くんと一緒にいるみたいだ。