神様修行はじめます! 其の五のその後
 風にあおられてバサバサ巻き上がる髪の合間に、道場が見えてきた。


 そして道場全体をすっぽり包み込む結界も。


「あれ、マロさんの結界だ」


「典雅が鬼の対処に当たっているのであろう。行くぞ」


 結界に近づくにつれて、中の様子がハッキリと見えてくる。


 そして……


「!?」


 そこに展開されている予想以上の状況に、あたしは目を剥いてポカンと口を開いた。


 あまんり大口を開きすぎて、痛くてアゴが外れそう。


 だって……だって、だって、だって!


「塔子さん!? アンタなにやってんのぉぉ――!?」


 妊婦が鬼神相手に、派手に激闘を繰り広げてるんですけどぉぉ!?


 お腹の大きな塔子さんの強烈な右ストレートが、彼女の1.5倍はありそうな鬼の巨体を殴り飛ばしている様子が映る。


 ひえぇ、やめてえぇ!


 殴った弾みで出産しちゃったらどーすんのよ!
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