神様修行はじめます! 其の五のその後
「塔子よ! なにをやっておるのじゃお前は!」


 絹糸が大声を上げながら地面に着地した。


「塔子さん!」


 道場全体を包む半透明ドームみたいな結界に向かって叫んだけど、塔子さんは気付く様子がない。


 どうやら、聞こえていないようだ。


 結界のすぐ外側の場所に、マロさんが座り込んで術を発動している。


 あたしたちはマロさん目がけて駆け寄りながら悲鳴を上げた。


「マロさんー!」


「典雅様! これはどういうことですの!?」


「なんで塔子さんが戦っているんですか!?」


 マロさんは両手で印を組み、これまで見たこともないほど真剣な顔で術に集中している。


「典雅よ、なぜ塔子が結界の中で戦っておるのじゃ!」


「…………」


「典雅! 答えよ!」


「麻呂の力量不足におじゃりまする」


 答えるマロさんの声は、この場の騒動に不釣り合いなほど静かで、ものすごく悔しそうだった。


「麻呂の結界術では鬼たちを囲い切れませぬ。中で鬼の力を削がねば、連中はすぐに結界を破ってしまいまする」
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