神様修行はじめます! 其の五のその後
「時間が必要だと言うなら、時間をかせげ」


「そうだ。必要な用意が整うまで、あのふたりに鬼たちを抑えてもらう」


 不安そうな顔で男たちの話を聞いていたマロさんとお岩さんの顔色が、その言葉でサーッと青ざめた。


 同じように真っ青になった凍雨くんが大声を上げる。


「無理ですよ、そんなこと! ふたりとも殺されてしまいます!」


「無理でも間に合わせろ」


 ノドを振り絞るような凍雨くんの悲鳴にも、男たちは動じる様子もない。


「門川全域の被害と、たったふたりの命など比べようもなかろう。そもそも命を犠牲にして戦うことは、我ら神の一族に課せられた崇高なる使命なのだ」


 あまりにも淡々とした物言いに、あたしはプチッと切れて絶叫した。


「なにが“崇高なる使命”だってのさ!」


 ふっっざけんなこのー!


 あんたらは我が身可愛さに、下の者を見殺しにしてるだけだろうが!
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