神様修行はじめます! 其の五のその後
 しま子! しま子はどこ!?


 まさか他の鬼たちと同じように異界に戻されちゃったんじゃ!?


 血相変えてキョロキョロするあたしに、門川君が敷地の端の方を指さした。


「あそこだよ」


 彼のさす方向に、白い術光が見える。


 真っ白な輝きの中に赤い巨漢が横たわっているのが見えて、あたしは叫びながら飛ぶように駆け寄った。


「しま子――――!!」
「うあっ!?」


 あたしの大声に反応して、しま子の体がバネ仕掛けみたいにブンッと起き上がる。


 そして全力で駆け寄るあたしの姿に気がついたかと思うと、いきなりその場にビシッと正座して……


 ―― ゴ――――ン!


 すごい勢いでオデコを地面に叩きつけた。


「げ!?」


 予想外のリアクションに、あたしはビックリして立ち止まってしまう。


 な、なに? しま子なにやってんの?


 あ、ひょっとして土下座か!


 でもなんで土下座なんかしてるの? まさか記憶が混乱してるとか?


 ……ちょと、やだ! あたし、『ものすごい暴君な主人』とかに誤認定されてたらどうしよう!
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