俺様社長に甘く奪われました
そこから気を逸らそうと改めてバスルームを見回してみると、マットな質感の黒いモザイクタイルがオシャレで、純白の丸いバスタブがとても映える。大きな窓からはプライベートガーデンが見え、解放感抜群だ。
「すごいですね……」
「なにが?」
「部屋もそうですけど、バスルームもラグジュアリー感があって」
そんな風呂に自分が入っているなんて、なんだか不思議な気分がした。しかも、朝ソリの社長と一緒にだ。両親が聞いたら、きっと腰を抜かしてしまうだろう。
ふたりのことを想像したら、莉々子はついクスッと笑みがこぼれた。
「なにがおかしいんだ」
「いえ、なんでもないです」
後ろから顔を覗き込まれた莉々子が首を横に振ると、奏多は彼女の頬をつねった。
「それがなんでもないって顔か」
「奏多さんのことを笑ったわけじゃないですから」
「ほかの男のことでも考えてたのか? 余計に腹立たしい」
「違……んっ……」