俺様社長に甘く奪われました
莉々子は顎をぐっと引き寄せられ、強引に唇が重ねられる。お互いに裸。触れ合う素肌がキスの温度をすぐに上げていく。絡め合う舌の隙間から漏れた莉々子の吐息が、白く煙ったバスルームに淫らに響く。その反響がさらにふたりの行為を煽った。
ところが、莉々子の身体をなぞっていた彼の指先が、ふと止まる。
「……ダメだ。止められなくなる前に出るぞ」
「え? あ、はい……」
もう終わりなんだと、莉々子はつい失望する。
「そんなガッカリした顔するな」
「ガ、ガッカリなんて……!」
即座に訂正してみたものの、奏多は余裕の笑みを浮かべる。
「今夜はしないと決めてる」
奏多の言葉を聞いて、やはり残念に思っている自分がいることに気づいた。
それを見透かすように奏多が見つめるものだから、気恥ずかしさに莉々子の顔が赤らむ。
「怪我人に長湯は禁物だ。出よう」