計画的恋愛
すると突然乾さんは鞄を漁り出した。
そしてノートとペンを取り出して何かを書き込み、ビリッと破るとその紙を私に差し出した。


「これ、俺の携帯番号。君が連絡してくれるの、待ってる……」


えっと…これは…差し出されてしまったし…拒否しづらい……。

受け取るしかないか……。


私はとりあえずその紙を受け取った。


帰りの電車の中、乾さんはさっきまでは沢山話をしてくれたのに、一言も話さなかった。


私は駅から降りると一人で歩きながら考える。


番号貰っちゃったけど、どうしよう。

青山さんに出会う前の私なら、暁君と別れるチャンスになるとガッツリ食い付いてる。

でもあの件で懲りた。

だが乾さんは青山さんとは違って、物凄く真面目そうな人だ。何故か白衣は着てるけど。


どうしたものか……。

「おかえり。今日も疲れたでしょ。今日はスタミナがつくように鰻にしたよ」

「……」

玄関を開けると今日もエプロン姿で満面の笑みの暁君。


これが私の現実だ。

どうしたものか……。

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