計画的恋愛
「俺のひよを俺から奪うなら、どんな人間だろうと容赦しないよ?それがひよの兄だろうとね」


笑っているけれど、ドス黒い、怖ろしい何かを感じる……。

背筋が凍る感覚がする……。

私はもしかしたらとんでもない人間に愛されてしまったのかもしれない……


「そ、それならひよりも大阪に連れて行く!」

「ひよの大学はどうするの?」

「うっ!」

「それに俺はひよの夫だよ?」

暁君が余裕そうな笑顔で答えるとお兄ちゃんは私へと振り返る。

「ひよりは俺と帰るだろ!?」

「え……」

「ひよが俺を捨てるわけ無いよ。俺を好きなんだから。それに壮亮よりも俺の方が何百倍もひよを愛してるし」

私とお兄ちゃんの間に割り入るように暁君が言葉を投げた。

「ひよりのことは暁君より兄貴の俺の方が知り尽くしてるに決まってるし!」

「そうかな、俺の方が知ってるよ」

「なわけ、あるか!二年前までは年がら年中一緒に居たんですからっ!」


何を張り合い始めるわけ、この二人……。

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