クールな部長は溺甘旦那様!?
「剣持部長、帰国してきたばかりなのによくこのお店のこと知ってましたね、結構穴場っぽい感じですけど」

「あぁ、以前、本社へ出張した時に偶然見つけて何度か来ている。こういう静かな雰囲気は嫌いじゃない」

素直に好きって言えばいいのに。そんなふうに思っていると、私が注文したマティーニと部長のハイボールがカウンターの前に差し出された。

「お疲れ様です」

「あぁ、お疲れ」

軽く乾杯をして、ほんの少しマティーニに口をつけると、キリッとした辛口の味わいと爽やかなレモンの風味が鼻から抜けた。

「君は結構酒が飲める口なのか?」

剣持部長が問いかける。
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