クールな部長は溺甘旦那様!?
「結婚したからには、それ相応の要望に応えよう。なにか必要なものはあるか?」

そんなこと言われても今すぐには思いつかない。私はとりあえず思い浮かぶままに要求してみることにした。

「そうですね、住む場所が今ないので、億ションなんて欲しいですね。後、世界に数台しかない外車とか」

あぁ、何言ってるんだろう私……。

元々貧乏育ちで贅沢をしたことがない私に思いつくことといえば家か車くらいだ。けど、さすがの剣持部長もいきなりマンションとか車とか言われても――。

「わかった。すぐに用意しよう。そうだ、この部屋を君の名義で使うといい、立地がいいから億はくだらない、君の言う億ションってやつだろ? あぁ、それと言っていなかったが、ここはJR目黒駅西口から徒歩十分圏内のところにある駅前マンションだ」

「えっ!?」

それは無理な要求だ。と言ってくるに違いないと思っていたのに、剣持部長は涼しげな顔であっさりと了承した。
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