メーデー、メーデー、メーデー。

 「…木南先生が、どうして柴田くんには心を開くのか、分かった気がする」

 オレにボロクソに言われ腹が立っているだろう早瀬先生は、オレに怒りを向ける事なく、それどころか『フッ』と息を漏らして笑った。

 「…?」

 「柴田くん、木南先生と似てる。姉弟みたい。だから木南先生は、柴田くんの事を目に掛けているんだな」

 早瀬先生の中で何かが腑に落ちたのか、納得した様に微笑む早瀬先生。…全然腑も落ちてこないし、納得も出来ないんですけど。

 「どこがですか?! 全く似てません!! 私はあんなに気が強くありません」

 『自分はもっと謙虚です』と主張してみたが、

 「研修医の分際で、何年も先輩の医師にあんな口の利き方しておいて、よく言うよ」

 早瀬先生にアッサリ言い返されて、

 「……」

 返す言葉もない。
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